MTGにおけるコントロールデッキの作り方

アグロやミッドレンジのデッキをプレイしてきたけど、コントロールデッキも触ってみたいという方も多いと思います。そんなときに、コントロールデッキを作りたいけど、作り方が分からないという状況に直面することでしょう。

この記事ではコントロールデッキについてと、それぞれのカードの採用する理由と役割について深堀していきます。

 

コントロールデッキとは

コントロールデッキは公式コラムによれば下記のように記されています。この定義から大まかなイメージは掴むことができると思います。

 

  1. コントロール・デッキとは、打ち消し呪文や除去呪文で対戦相手よりも長く生き延び、相手よりも強力な何かをすることでゲームに勝とうとするデッキ
  2. コントロール・デッキは序盤自分の身を守り、対戦相手のリソースが枯渇したあとで、強力な遅いゲームの勝ち手段をプレイして、そのゲームを迅速に終わらせるデッキ

mtg-jp

 

ミッドレンジとの違いとして、ミッドレンジは相手の脅威となるパーマネントを展開していくことが基本となるのに対して、コントロールは相手の脅威に対処するのを基本とします。また、コントロールデッキはリソース回復手段を要しているので、対戦相手のリソースが底を付いたときにフィニッシャーを降臨させてゲームを終わらせます。マナコストはアグロデッキやミッドレンジデッキに比べてコントロールデッキの方が高くなります。

ランプデッキとの違いとしては、ランプデッキはマナクリーチャーの展開や土地を追加で置くことができる呪文でマナ加速してフィニッシャーを早期にプレイするのを目指すのに対して、コントロールは相手の脅威に対処しながらじっくり土地を伸ばしてフィニッシャーをプレイする展開になります。

 

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コントロールのデッキ構成

実際のコントロールデッキと言われるとどのようなデッキ構成をイメージするでしょうか。一例として、典型的なコントロールデッキは下記のような構成になっていると思います。

 

コントロールデッキの構成
  • 単体除去
  • 全体除去
  • カウンター
  • ドロー呪文
  • フィニッシャー

     

    「単体除去」→「カウンター」→「全体除去」→「ドロー呪文」→「フィニッシャー」という流れはある種、王道な動きです。

    また、コントロールデッキに含まれるクリーチャーの数が少ないという特徴もあるでしょう。このような構成が典型的なコントロールデッキになっています。現在の環境ではプレインズウォーカーが複数の役割を兼ねるというのも珍しくありません。

    次に、それぞれのカードの役割について考えていきます。

     

    なぜ単体除去を採用するのか

    なぜコントロールデッキには単体除去が必要になるのでしょうか。

     

     

    単体除去の役割はこちらの脅威となるクリーチャーを排除するために採用されます。クリーチャーが相手のライフを0にして勝利を目指すために採用されているのに対し、単体除去は相手のクリーチャーを排除することで敗北しないための呪文になります。

    全体除去を打つ前にライフが無くなってしまう、盛り返すのに間に合わないクリーチャー相手に単体除去を打つことになるでしょう。序盤のクリーチャー除去については、ライフを高水準に保っておくという観点も持っています。ライフアドバンテージを失わないためにプレイするということになります。

    単体除去は基本的には1対1交換になるため、ハンドアドバンテージを得ることはできません。一方、基本的にはクリーチャー呪文より単体除去呪文のほうが軽いことが多くマナ効率がいい傾向にあります。その点からみるとテンポアドバンテージが取れ、対戦相手より多くの行動をとることができます。

    対戦相手がプレイする脅威であるクリーチャーはクリーチャーをブロッカーとして用意しておけば、攻撃を止めることができるという考え方もできます。しかしながら、コントロールデッキにフィニッシャー以外のクリーチャーを採用しているのはあまり見かけません。それはなぜでしょうか。

    対戦相手のクリーチャーをクリーチャーで止めることを考えると自分の全体除去に巻き込まれる場合があり、ハンドアドバンテージ面で損をする可能性があります。

    また、基本的にコントロールに採用されるクリーチャーの数は少ないので、メインボードでは相手のデッキに入っている除去が集中してしまうので、除去される確率は高くなり、こちらのライフを守るブロッカーとしては役立ちにくい可能性があります。もちろん環境によっては軽量クリーチャーが採用されることも珍しくありません。

     

    なぜカウンターを採用するのか

    汎用的なカウンターであれば、相手の呪文をなんでも打ち消すことができます。

     

     

    単体除去との違いとしては、対戦相手が呪文を唱えたときにしか使用することができないのがカウンターです。単体除去は場に出てからも任意のタイミングで除去の仕事をすることができるという差があります。

    その反面、単体除去で除去できないまたは除去しにくいカードはカウンターする方が得になります。

    例えば、《墓地の侵入者》のようなカードは戦場に出た後では護法によりカード1枚を要求されるため、単体除去を打つよりはカウンターしたほうがよく見えるでしょう。呪禁や破壊不能のような戦場に出た後では対処できないカードもカウンターしたほうがよいです。古いカードでは《ブラストダーム》が分かりやすいかと思います。

    また、EtBで能力が誘発するクリーチャーやプレインズウォーカーのように出たときに仕事を終えているクリーチャーについても同様にカウンターしたい呪文です。

    打消しは基本的に1対1交換になりハンドアドバンテージを稼ぐカードではありません。高コストのカードを低コストで打ち消すこともできるので、テンポ面では得をする場面が多いです。

     

    なぜ全体除去を採用するのか

    全体除去は《神の怒り/Wrath of God》に代表されるような戦場のクリーチャーをすべて破壊する呪文を指します。

     

     

    全体除去は1枚のカードでテンポアドバンテージ、ハンドアドバンテージ、ボードアドバンテージをとれる可能性のあるカードです。

    相手のクリーチャーに使用された総マナコストより全体除去に使うマナコストが少なければ、テンポアドバンテージが取れます。相手のクリーチャーの数が多ければ多いほど全体除去によって1対多交換となるのでハンドアドバンテージが取れます。自軍のクリーチャー、PWのみが残るように全体除去を打つことができればボードアドバンテージもとることができます。これは全体マイナス修正などが該当します。

     

    なぜドロー呪文を採用するのか

    コントロールにおけるドロー呪文は息切れを防止しするために採用されることが一般的です。

     

     

    ドロー呪文は青に代表されるリソース回復手段のひとつです。1枚のカードを複数枚のカードに交換することができ、カード1枚でハンドアドバンテージをとることができます。序盤・中盤に除去やカウンターで使ってしまった手札を回復させるのが主な役割になっています。戦場に干渉する呪文ではありませんので、ドロー呪文を打つ前には全体除去や単体除去で盤面を整理しておき、ドロー呪文を打てる余裕を作っておく必要があります。

    公式コラムによるとコントロールデッキにおいてドローサポート呪文を6枚以下にするのはありえないということで、サイド後でも7~8枚のドローサポート呪文が必要と書かれています。(出典:mtg-jp

    7~8枚のドロー呪文は6ターン目までに引き込める確率は81~85%となっており、7枚を下回ると確率が80%以下になるため引き込める確率が不安定になるといった確率面での問題が起こりえます。

     

    なぜフィニッシャーを採用するのか

    フィニッシャーはフィニッシュ手段であり、ゲームを終わらせるための存在です。

     

     

    コントロールで単体除去、全体除去、カウンターでいくらしのごうとゲームが終わることはありません。ゲームに負けはしなくても勝てないと仕方がないので、コントロールデッキにはフィニッシュ手段が必要です。フィニッシャーとしては大型クリーチャーがメジャーです。このクリーチャーには除去耐性などの条件もあります。ライブラリーアウトであったり、コンボも価値手段のひとつとなり得ます。

     

    まとめ

    この記事ではコントロールデッキにおける各種カードの役割、採用理由について解説しました。これを参考にデッキ構築の役に立てて頂ければ嬉しいです。

     

     

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